くちびるの端に

2020-01-01から1年間の記事一覧

空想するための教養

内田洋子の「サルデーニャの蜜蜂」を読んでいる。イタリア在住40年以上になるジャーナリスト、内田女史の小説より奇なるエッセイだ。女史はフットワーク軽くいつの間にか相手の懐に飛び込み、生活者の視線でイタリアの歴史、生活、風俗と現地の人々との交流…

麝香

齢を重ねるごとに好みの香りは移ろっていくという。 昔からよく聞くことだが、自分の身に降りかかって初めて、肉薄してそう感じられるようだ。此の所フレグランスそのものから遠ざかっていたが、梅雨が明けてなんとなく久方振りに香水が欲しいと思った。然し…

サラダ記念日

先日7/6、齢27にして社会人初の有休を行使した。 午前中だけ労働し、昼餉は自宅でトマトとオクラを刻んで素麺と頂く。出汁の中にすーっとしたトマトの酸味が際立ち、思わぬ発見をしたようで、ゆったりとした有休の始まりに胸の内で燥いだ。 然し、固より休み…